資格キャリアガイド

CCNA(シスコ技術者認定)の転職・年収ガイド

IT・情報難易度: ★★★☆☆更新日: 2026年3月26日

年収目安: 400万〜800万円

CCNAとは——転職市場での価値

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワーク機器最大手シスコシステムズが認定するネットワーク技術者資格です。LAN・WAN・IP・セキュリティなどの幅広いネットワーク技術を体系的に証明するもので、「ネットワークエンジニアの登竜門」として業界で広く認知されています。

2023年の改訂(CCNA v1.1)でクラウドネットワーキング・セキュリティ・自動化・プログラマビリティの内容が強化され、現代のネットワーク環境に対応した試験体系になっています。合格率は公式非公開ですが、業界の感覚では30〜40%程度とされており、しっかりした準備が必要です。試験はピアソンVUEのテストセンターで随時受験可能で、受験資格はありません。

転職市場でのCCNAの評価は高く、SIer・通信キャリア・ISP・ITインフラ企業の求人票では「CCNA歓迎」または「必須」の記載が頻繁に見られます。ネットワーク専任のポジションはもちろん、サーバーやクラウドエンジニアがインフラ全体を担当する役割でも重視される資格です。

年収データ——CCNAはどれくらい稼げるか

経済産業省「IT人材需給に関する調査」やハローワーク職業情報提供サイト(jobtag)、IT系求人サービスの統計を総合すると、CCNA保有ネットワークエンジニアの年収分布は以下のとおりです。

経験年数・ポジション 年収目安 備考
未経験〜2年(CCNA取得済) 350万〜450万円 資格が実務未経験の壁を下げる
3〜5年 450万〜600万円 ネットワーク設計・構築を担当
5〜10年 600万〜750万円 シニアネットワークエンジニア
10年以上 / CCIE取得 750万〜1,000万円以上 ネットワークアーキテクト・マネージャー

CCNAの特徴は「資格が職種の入場券になっている」点です。ネットワークエンジニアは実務未経験からの転職が難しい職種ですが、CCNA保有者は学習能力と基礎知識を証明できるため、未経験採用のハードルが下がります。転職エージェントからのスカウトも、CCNA保有者には明確に条件の良い案件が届くようになります。

CCNP(上位資格)を取得すると年収交渉力が大幅に上昇します。CCNP保有のネットワークエンジニアは設計・アーキテクト領域まで対応できるとみなされ、700万〜900万円台のオファーが現実的になります。

求人動向——どんな仕事に就けるのか

CCNAが有利に働く主な職種・分野を紹介します。

ネットワークエンジニア(構築・設計)

最も直接的なキャリアパス。企業のネットワークインフラ(LAN/WAN/VPN)の設計・構築・運用を担当します。SIer、通信キャリア、大規模システム案件を扱う企業で安定した需要があります。

インフラエンジニア(ネットワーク+サーバー兼任)

中堅企業では「ネットワーク専任」よりも「インフラ全般」を担当するポジションが多い。CCNAに加えてLinuxやクラウド(AWS/Azure)の知識を持つことで、幅広い案件に対応できるエンジニアとして重宝されます。

ネットワークオペレーション(NOC)

ネットワークの24時間監視・障害対応を行うNOC(Network Operations Center)は、CCNAが事実上の入場要件になっているケースがほとんど。シフト勤務が多いが、実務経験を積みやすい入り口として活用できます。

クラウドネットワークエンジニア

AWSのVPC・DirectConnect・Transit Gateway、AzureのVirtual Network等、クラウド上のネットワーク設計はCCNAの知識が直接活きる領域です。クラウドシフトが進む中で、オンプレとクラウドを横断できる人材への需要が高まっています。

セキュリティエンジニア

CCNA Security(旧)の内容はコアのCCNAに統合されており、ファイアウォール・VPN・AAA・ACL等のセキュリティ基礎知識も証明されます。セキュリティエンジニアへのキャリアシフトで、CCNAが橋渡し役になります。

転職成功パターン

パターン1: 文系・異業種 → ネットワークエンジニア

CCNAを先行取得して未経験転職を成功させるパターン。営業・事務・小売など、IT非経験者でもCCNA+Ping-tなどのオンライン学習でしっかり準備すれば転職実現例が多数あります。

ポイント: 転職エージェントに「CCNA取得済みで実務経験ゼロ」と正直に伝え、「未経験歓迎・育成型」案件に絞り込むのが近道です。

パターン2: 社内SE・情シス → ネットワーク専任

社内SEとして雑多なIT業務を担当していた方が、CCNAを取得してネットワーク専任エンジニアへシフトするパターン。既存の実務経験とCCNAの組み合わせで、SIerや通信会社への転職が実現しやすくなります。

パターン3: CCNA → CCNP → ネットワークアーキテクト

CCNAを足がかりにCCNP(Cisco Certified Network Professional)へ進み、設計・アーキテクト領域にキャリアを広げるパターンです。CCNP保有者は希少性が高く、大企業の基幹ネットワーク設計や外資IT企業での高年収ポジションが視野に入ります。

パターン4: ネットワーク経験者 × AWS/クラウド → ハイブリッドクラウド人材

既存のCCNA+ネットワーク実務経験を持つエンジニアがAWS SAAを追加取得し、オンプレ×クラウドの双方に対応できる「ハイブリッドクラウドエンジニア」としてポジショニングするパターン。このプロファイルへの需要は特に高く、転職時の年収上昇幅が大きい。

おすすめの転職エージェント

CCNAを活かした転職には、IT・インフラ系に強いエージェントの利用が効果的です。

  • レバテックキャリア: ITエンジニア専門エージェント。ネットワーク・インフラ案件に強く、CCNA保有者へのスカウトも多い。年収600万円以上の案件も豊富。
  • リクルートエージェント: 国内最大規模の求人数。SIer・通信キャリア・インフラ企業の案件を広くカバー。未経験〜中堅まで幅広い選択肢。
  • マイナビエージェント: 20代・30代の転職に強い。未経験からネットワークエンジニアを目指す方のサポートが手厚い。
  • ウズウズ: 第二新卒・未経験エンジニア転職専門。IT転職スクールと連携したサポートで、CCNA取得中の方でも相談可能。

関連資格・キャリアパス

CCNAと組み合わせることで、キャリアの幅がさらに広がる資格:

関連資格 相乗効果
CCNP(上位資格) CCNAの上位。ルーティング・スイッチング・SD-WAN等の設計力を証明。年収交渉力が大幅アップ
AWS SAA クラウドネットワーク設計に必要なAWS知識を補完。オンプレ×クラウドの双方に対応できる人材に
ネットワークスペシャリスト試験(IPA) 国家資格としての信頼性を付加。日本のSIer・公共系案件で評価される
情報セキュリティマネジメント / セキュリティスペシャリスト ネットワーク×セキュリティのダブルスキル。SOC・CSIRT等のセキュリティ職へのキャリアシフト
Linux技術者認定(LPIC/LinuC) サーバー×ネットワーク兼任のインフラエンジニアとして幅が広がる
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