資格キャリアガイド

基本情報技術者の転職・年収ガイド

IT・情報難易度: ★★★☆☆更新日: 2026年3月25日

年収目安: 350万〜550万円

基本情報技術者とは——転職市場での価値

基本情報技術者試験(FE)は、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、ITエンジニアとしての基礎知識・スキルを証明する資格です。経済産業省が認定する「情報処理技術者試験」の中でも、最も受験者数が多い試験のひとつ。年間20万人以上が受験する、IT業界の「登竜門」的存在です。

2023年4月から試験制度が大きく変わり、従来の年2回(春・秋)から**通年受験(CBT方式)**に移行。受験のタイミングを自分で選べるようになり、取得しやすさが増しました。合格率は例年25〜30%前後で推移しており、しっかり準備すれば未経験者でも取得可能な難易度です。

IT業界では「とりあえず基本情報を持っているかどうか」がひとつのスクリーニング基準になっています。求人票に「基本情報技術者保有者歓迎」と記載している企業は多く、特に未経験からIT業界への転職、または文系からエンジニアを目指す方にとって、強力なアピール材料になります。

年収データ——基本情報技術者はどれくらい稼げるか

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」およびjobtagのデータをもとに、基本情報技術者資格保有者の年収水準を整理します。

経験年数 年収目安 備考
未経験〜2年 300万〜380万円 資格手当(月1〜2万円)含む場合あり
3〜5年 380万〜450万円 スペシャリスト方向かマネジメント方向で分岐
5〜10年 450万〜550万円 上位資格(応用情報・高度試験)保有者は上振れ
10年以上 500万〜700万円 PM・テックリードへのキャリアアップで大幅増

基本情報技術者単体での年収インパクトは「手当」よりも「採用可能性の拡大」に出やすいのが特徴です。資格自体で即年収が上がるというより、採用される入口が広がり、その後のキャリアでの成長余地が増えるという位置づけです。

一方、SIer(システムインテグレーター)や公共系IT企業では、基本情報保有が昇給・昇格の要件になっているケースも多く、取得後に月5,000円〜20,000円の資格手当が付く企業も存在します。

求人動向——どんな仕事に就けるのか

基本情報技術者の資格が有利に働く主な職種・分野を紹介します。

システムエンジニア(SE)・プログラマー

最も求人数が多いカテゴリ。受託開発、自社開発、SIerなど多様な形態があります。基本情報保有は「技術的な基礎がある」証明になるため、面接での評価が上がります。特にJava・C言語・Pythonなどの実務言語と組み合わせると、競争力が高まります。

ITサポート・ヘルプデスク

企業内のITインフラ・システム運用を担う職種。技術の深さよりも幅広い知識が求められるため、基本情報の体系的な学習内容が直接活きます。未経験転職の最初のステップとして選ばれることが多い分野です。

インフラエンジニア(ネットワーク・サーバー)

ネットワークとコンピュータアーキテクチャの基礎知識が問われる基本情報は、インフラエンジニアへの入門資格としても機能します。LinuCやCCNAと組み合わせることで、クラウド・インフラ系のキャリアが開けます。

IT営業・ITコンサルタント補助

技術知識を持つ営業職やコンサルタントは希少価値が高い存在です。基本情報保有者は「技術がわかる営業」として評価され、SIer・ITベンダーの営業職でアドバンテージになります。

公務員・官公庁のIT職

国・地方自治体のデジタル部門でも基本情報技術者は評価されます。特に地方公共団体やデジタル庁関連の採用では、IT資格の保有が要件・加点対象になることがあります。

転職成功パターン

パターン1: 文系・異業種 → IT業界(未経験転職)

最も多いルートです。「IT業界に転職したいが、何の資格を取ればいいかわからない」という方への最初の一歩として、基本情報技術者は最適です。合格することで「本気度」と「基礎力」を証明できます。

ポイント: プログラミングスクールや独学での実装経験と組み合わせると、書類通過率が大きく上がります。資格+ポートフォリオがセットで最強。

パターン2: 基本情報 → 応用情報 → 高度試験のロードマップ

基本情報をベースに、応用情報技術者→情報処理安全確保支援士やデータベーススペシャリストなど高度試験へとステップアップするキャリアパス。上位資格取得で年収が段階的に上がり、スペシャリストとしての市場価値が高まります。

パターン3: SIer内部での昇格要件クリア

NTTデータ・富士通・NEC系列などの大手SIerでは、基本情報が昇格要件に含まれるケースがあります。社内キャリアアップとして取得する方が多く、資格手当も見込めます。

パターン4: 基本情報 + クラウド資格のW取得

AWS CLFやAzure Fundamentalsなどのクラウド入門資格と組み合わせることで、クラウドインフラ・SREへのキャリアチェンジが現実的になります。クラウド市場の拡大とともに、この掛け合わせの市場価値は上昇中です。

おすすめの転職エージェント

基本情報技術者を活かした転職には、IT業界に強い転職エージェントの活用が効果的です。

  • レバテックキャリア: ITエンジニア特化の転職エージェント。未経験〜ミドル層まで幅広くサポート。基本情報保有の若手エンジニアへの求人案件が豊富。
  • リクルートエージェント: 求人数が国内最大級。IT系の求人も多く、まず登録しておくべき大手エージェント。
  • doda: エンジニア向けの非公開求人が多く、IT・メーカー系に強み。スカウト機能で思わぬ好条件の案件が届くことも。
  • ウズキャリIT: 未経験ITエンジニアへの転職支援に特化。基本情報保有で初めてIT転職を目指す方に向いた手厚いサポート体制が特徴。

関連資格・キャリアパス

基本情報技術者と組み合わせることで、キャリアの幅が広がる資格:

関連資格 相乗効果
応用情報技術者 基本情報の上位資格。取得でSE・コンサル系の年収がワンランク上がる
AWS認定クラウドプラクティショナー クラウド入門資格。基本情報+AWSで市場価値が大きく向上
LinuC / LPIC Linuxの実務スキル証明。インフラエンジニアへのキャリアに必須
CCNA シスコ認定ネットワーク技術者。ネットワークエンジニア志望者に
G検定 / E資格 AIエンジニアを目指す場合の登竜門。DX推進人材として評価される
基本情報技術者IT資格転職年収国家資格